論文掲載について|東姫路よしだクリニック|姫路市阿保の内科・リウマチ科・アレルギー科

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論文掲載について|東姫路よしだクリニック|姫路市阿保の内科・リウマチ科・アレルギー科

論文掲載について

昨日(2022年1月13日)に無事論文がオンラインで掲載されました。“Autophagy”という雑誌に投稿したのですが、こちらの雑誌に初めて投稿したのが2020年11月でそれから追加実験やら何やらあって、論文が掲載されるまで1年以上かかってしまいました。しかし、大学院の諸先生方のお陰でなんとか一つの形にまとめることができました。

“Autophagy”は今、インパクトファクターが10を越しており、自分には十分すぎるレベルの雑誌です。私が所属していた大阪大学遺伝学の先人となる先輩研究者に恥ずかしくないような仕事となったので安堵しています。

自分で研究内容を立案し、その内容を裏付けるプチ実験を行なって、教授や上司の先生を説得し、実験計画をまとめてそれを実際に本格的に推し進めて論文という形にするというプロセスは、単に研究をするという以上にヒトとしての総合力が問われる作業だったということです。一般的に臨床系の大学院は上司の先生がやってきた研究の内容や、良さそうな研究ネタを与えられることが多いものです。しかし、私の所属していた研究室は基礎系の研究をしているところで、非常に自由なラボで、博士課程の大学院生がこういう研究をしたいと教授にプレゼンして、教授が許可してくだされば、自由に研究を組めるというスタイルでした。その代わり成果が出なければ自己責任でした。

自分で面白そうなネタを考案しても、それを裏付ける実験データがなければ、教授を説得できませんが、そもそもその裏付ける実験をするためには教授の許可がなければ試薬も買えないというジレンマを抱えていました。

このジレンマの構図はベンチャーキャピタルと話した時にも似たようなことがあり、他の業態でもよく起こりうる事例なのだと思います。その時は“メンタルヘルスのスクリーニングアプリ”の事業を検討していたのですが、事業計画を練ってVC(ベンチャーキャピタル)からお金を引き出そうとVCと話をしても、VCからはまだ成果がないなら投資はできないなどと話されることが多かったです。事業計画自体にも問題があったのかもしれませんが、アプリ開発のモデルを作るのにVCからのお金が必要だったのに、それではVCを使った事業は進められるわけがないと思ったものです。

既存の事業モデルならともかく、新規事業を立ち上げるためにはまず自分のポケットマネーで成功モデルを作ることが必須だと学ばせてもらいました。