廃用症候群、フレイル、サルコペニア|東姫路よしだクリニック|姫路市阿保の内科・リウマチ科・アレルギー科

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廃用症候群、フレイル、サルコペニア|東姫路よしだクリニック|姫路市阿保の内科・リウマチ科・アレルギー科

廃用症候群、フレイル、サルコペニア

歳を重ねることと筋力が低下することは表裏一体の関係にあります。もちろん、運動習慣や栄養管理によって筋力を維持、増強できている人もいますが、基本的には高齢化に従って、筋力や栄養状態は徐々に低下していくことが多いです。よく「入院すれば動けなくなって、今まで通りの生活ができなくなり、家に帰れなくなる」といった話を聞くかもしれません。確かに、入院や長期療養のために筋力低下に伴って、自立した生活ができなくなることは稀ではなく、そのような状態になってしまう廃用症候群、フレイル、サルコペニアがよく取り上げられます。

廃用症候群とは疾患治療のために安静状態や寝たきりの状態が続けられることで全身の臓器に障害が起こる総称で、日常生活に介助が必要となっている状態のことを指しています。廃用症候群となっている入院患者さんの実に88%が低栄養だったとも報告されており、低栄養も廃用症候群の一因になっていると考えられています。

フレイルとは廃用症候群の手前の状態を指しています。ある程度自分のことはできるものの、日常生活で介助を必要とすることが増えてきた状態で、身体的フレイル、認知的フレイル、社会的フレイルに分類されます。身体的フレイルは①体重減少(過去1年間で5%減少)②疲労感や何かを始めるのに面倒と感じる疲れ③筋力(握力)低下④歩行速度の低下⑤日常生活での活動量低下のいつ3項目が該当すれば身体的フレイルと言えます(Fried基準)。これらはタンパク質摂取やビタミンD摂取、運動によって予防改善することが可能です。また認知的フレイルとは認知症ではないものの、軽度の認知機能低下を指しております。社会的フレイルとは社会との関わりが減少することによる脆弱性をさし、①独居②外出頻度の減少③友人の家を訪ねているか④家族や友人の役に立っていると実感しているか⑤毎日誰かと会話しているかなどの5項目のうち2項目が該当すれば社会的フレイルとなります(Makizako基準)。

サルコペニアとは筋力量減少と筋力低下のことであり、サルコペニアが原因で身体的フレイルに発展します。筋力低下(男性の握力で26kg未満、女性の握力で18kg未満)もしくは歩行速度が0.8m/秒以下(時速2.88km)とされています。一般的に横断歩道は1m/秒で渡り切れるように横断歩道の長さと青信号が設定されていると言われているので、体感として普通の信号を渡っている時に信号が点滅することが増えれば、サルコペニアの可能性が高いと言えるでしょう。サルコペニアの一部は入院中の不適切な安静や栄養不足によるものと考えられていおり、摂食・嚥下障害も起こります。実際に高齢入院患者で2日以上絶食することで26%に摂食・嚥下障害が発生すると報告されています。つまり、不必要な入院を繰り返すことによりサルコペニアが進行して、嚥下機能が低下し誤嚥性肺炎リスクが上昇することでまた入院が必要となってしまうなど、負のループに入ってしまうことがありえます。そのためにも、日頃から適度な運動習慣とバランスの取れた食事を心がけることが重要です。