喘息
- 2022年2月14日
- 診断基準
喘息は3〜5%の有病率と言われており、ごく一般的に見られる病気の一つです。喘息は症状をコントロールでいる病気となってきましたが、それでも未治療であった李、喘息症状が強く出てしまうことで、喘息死する人も未だに発生しています。喘息は風邪などの一般的な感染症で増悪することがよくあり、その意味でも喘息を未治療で放置しておくことは危険です。
喘息のリモデリング
喘息症状を我慢していると息がしんどい状態から徐々に改善することがあるので、そのまま放置している場合がありますが、これは気管支のリモデリングが進行するので良くありません。リモデリングとは気管支の構造が変化して元に戻らなくなってしまう状態を指します。具体的には基底膜下の網状層の肥厚や気管支平滑筋の肥大などによって気管支そのものが硬く狭窄してしまう現象を指します。リモデリングが進行すると容易に気管支が閉塞してしまう可能性が高くなります。
喘息の治療について
リモデリングが進行しないように定期的に吸入薬を使用することが重要です。喘息の根本的な原因を治す治療薬はないため、基本的には定期的な吸入薬と発作時の吸入薬を組み合わせて使用することになります。喘息の症状がない時に吸入薬をやめてしまう人がいますが、これはリモデリングを来たす恐れがあるので、自己判断で吸入をやめてしまうのは危険です。聴診による肺音や呼気NO、採血によるIgE測定で気管支の炎症状態を見極めながら治療薬を変更する必要があります。