コロナ感染後のワクチン接種について
- 2022年3月22日
- ワクチン
新型コロナウイルスの蔓延により感染した人も多く見受けられるようになってきています。感染拡大に伴い、感染後のどのタイミングで追加ワクチン接種を受けるべきかという問題が発生しています。コロナ肺炎で入院した場合、重症度分類で治療は分かれますが、基本的にはウイルスの増殖を抑える薬剤(ベクルリー)か、中和抗体薬(ゼビュディ、ロナプリーブ)が主な治療薬となります。重症度によってはステロイドなどの免疫抑制剤を加えることにもなりますが、基本的には上記の2つのどちらか、あるいは両方といったところになります。このうち、中和抗体製剤を使用した場合において、ワクチン投与は3ヶ月以上空けることとされていました。これは、ワクチン投与によってウイルスの抗原タンパク質が中和抗体によって効果が減弱する恐れがあるためです。これに対して、ベクルリーなどのウイルスの増殖を抑える薬剤だと特に相互作用はないはずです。
治療薬はコロナ感染症の経過によって切り替わることは珍しくなく、現在厚生労働省からの提言では、「感染歴のある方に対する追加接種」として、「初回接種を終えた後に感染した方では、感染してから追加接種までの間隔について、暫定的に3ヶ月を一つの目安」にすることとなっています。これはウイルスの増殖を抑える薬剤(ベクルリー)か、中和抗体薬(ゼビュディ、ロナプリーブ)の双方の区別なく、まとめて3ヶ月間隔を推奨しているものであり、ワクチンの効果をより確実に発揮させるために設定されたものと考えられます。