アルコール離脱症状
- 2022年2月3日
- 診断基準
アルコールは依存症になりやすいことが知られており、アルコール依存症の人が断酒を困難にしている原因の一つに離脱症状があります。離脱症状とは飲酒をやめてから時間を置いて出現する様々な症状のことを指しています。特にアルコール離脱症状には早期離脱症状と後期離脱症状に分かれると考えられています。
早期離脱症状
飲酒をやめて数時間で出現します。手や全身の震え、発汗、不眠、吐き気、嘔吐、血圧の上昇、不整脈、イライラ感、集中力の低下、幻覚(特に虫のまぼろし)、幻聴などがみられます。
後期離脱症状
飲酒を止めて2~3日で出現します。幻視、見当識障害(自分のいる場所や時間、話している相手がわからなくなる)、興奮などのほかに、発熱、発汗、震えがみられることもあります。
そして患者さんは、離脱症状による不快感から逃れるために、さらに酒を飲み続けることになってしまいます。
アルコール依存症は自分の健康と精神だけでなく、周りの人との関係性を壊す深刻な病気です。必ず、専門的な治療を受けるようにしましょう。