甲状腺疾患とうつ病
- 2022年1月30日
- 診断基準
甲状腺ホルモンは代謝の亢進を促すホルモンであり、これが多くても少なくても精神症状を示すことが知られています。集中力の低下、無気力や無関心と行った「うつ病」と似た症状を示すことがあり、バセドウ病を含む甲状腺機能亢進症では31%に、甲状腺機能低下症では56%に合併症が見られると報告されています。また、別の報告ではうつ病の患者に甲状腺疾患を精査したところ、7.4%に甲状腺機能低下症を認めたとあります。
不安、焦燥、刺激過敏性、気分不安、易疲労感などの症状を見たときに精神科への協力は必要ですが、内科的にも甲状腺疾患のスクリーニングは必要といえます。