Ct値とは(コロナPCR検査)
- 2022年4月1日
- 新型コロナウイルス感染症
新型コロナウイルス感染症のPCR検査でCt値が取り上げられることがあります。このCt値とはPCRのサイクル数をさしています。そもそもPCRとは温度を上下させることで遺伝情報を2倍ずつ増幅させる仕組みになっています。通常ですとCt値30程度でコロナウイルスを検出することが多いですが、これはPCRサイクルを30回、回したことを指しています。つまり、2の30乗倍となっており、約10億倍に増幅していることになります。これがCt値20でコロナウイルスが検出されたとすると2の20乗倍、およそ100万倍で検査に引っかかったことになるので、Ct値30の場合と比較して、元々のウイルス量が1000倍ほど多かったことになります。つまり、Ct値が少ないほど、体内のウイルス量が多いということになります。ただ、PCR検査ではウイルスの死骸に含まれている遺伝情報も全て増幅させるため、実際に活動的なウイルス量を判定しているとは言い切れません。実際のコロナウイルスの活動性については検体を採取したタイミングや臨床症状から総合的に判断する必要があります。