急性散在性脳脊髄炎(ADEM)
- 2022年2月4日
- 診断基準
急性散在性脳脊髄炎(ADEM)は脳や脊髄の神経に炎症が起こる疾患です。ウイルス感染やワクチン接種による免疫反応によって神経が傷ついてむき出しになってしまう(脱髄)と考えられています。非常に稀な疾患で、10万人あたり0.8人程度と見積られています。ただ実際に、コロナウイルスのワクチンでも急性散在性脳脊髄炎(ADEM)発症を示唆されている報告もあります。
症状・検査
脊髄炎と炎症を起こす疾患であり、発熱や白血球増多を示します。頭痛や嘔気、嘔吐の他に重症になると痙攣、歩行障害、意識障害、手足の痺れなど様々な症状を示します。頭部MRI検査が有効でT2強調画像で高信号を認め、脱髄病変を検索することが重要です。
治療
軽症であれば特に治療は必要ありませんが。重篤化する場合、ステロイド治療やγグロブリン治療が選択されます。